東京工業大学 学士課程編入学試験

合格しました

東京工業大学 情報理工学院 数理・計算科学系(2年次相当)

ぼく

所属

明石高専 電気情報工学情報工学コース

編入学の実績が非常によいところ。 クラス内順位はほぼ常に1位だったし、成績だけ見ればどこでも受かりそうだった、らしい。

併願校

志望順位は

  1. 東京大学 工学部 計数工学科(第2志望なし):不合格(1次試験)
  2. 東京工業大学 情報理工学院 数理・計算科学系:合格
  3. 名古屋大学 情報学部 自然情報学科:合格
  4. 広島大学 理学部 数学科:受験せず
  5. 愛媛大学 理学部 数学・数理情報コース:出願せず

数学と計算機科学、みたいなことがやりたかったため、かなり志望校が絞られてしまった。 具体的には

ぐらいしか候補が見つからなかった。 第4志望以降がこれに含まれていないことについては閉口する。

試験と対策

対策は別で立項してもよいが、対策と結果がまとめて見れたほうが嬉しい気がするため、まとめておく。

出願

出願期間が短くて怖かった。書類に不備があり、恐怖が現実になったかと思ったが、メールで対応できる程度だった。 東工大は志望理由書が必要なく、ありがたい。

交通・宿泊

新幹線で品川駅まで行って、JR で大井町駅へ。 大井町駅付近のヴィアイン東京大井町に泊まった。

過去問

学校にたくさんあったが、解こう解こうと思っていたら試験日になっていた。 数学だけ3年分解いた。

筆記試験

問題用紙は持ち帰れる。

成績開示請求が可能で、したので、点数を添えておく。すべて満点は 100 点。まとめて書くと:数学95 + 物理63 + 化学47 + 英語84 = 289(ちなみに、289/400 = 0.7225)

数学 (95 点)

特に対策はしていない。高専の授業内容で十分だと思う。

  1. 陰関数の極値問題。単純な 2 次関数だったので陽関数 2 つにわけて解いた。
  2. 積分(2次元極座標への変換)と普通の重積分
  3. 文字定数を 2 つ含む連立一次方程式。
  4. 行列の固有値、固有空間の基底、像の次元。

問題用紙は A4 で 1 ページ。 草稿用紙は A4 で 1 ページだが、余白が計 4 ページある。 解答用紙は B4 で 1 問 1 ページ。

ひねりのある問題も計算が重い問題もなく、120 分中 70 分で解き終わった。 他大学の編入試験問題と比べても易しい部類だと思う。

物理 (63 点)

特に対策はしていない。高専の授業内容で十分だと思っていたが、そうでもないらしい。

  1. 半円柱状の剛体の振動。
  2. 平行な円筒状の導体棒の間で、静電容量を考えたり、電流を流してインダクタンスを考えたり、エネルギーを考えたり。
  3. ヘリウムを吸うとどれぐらい声が高くなるかを計算する。ボルツマン定数がどうこうとか分子の質量がどうこうとか。

問題用紙は A4 で 6 ページ。 計算用紙は A4 で 6 ページ。 解答用紙は B4 で 1 問 1 ページ。問題ごとに解答欄が設定されている。

1. 2. は概ね順調だったが、3. でボルツマン定数って何?となり、関連する箇所は勘で埋めた。 勘で埋めた箇所の割合は 20% ぐらい。

化学 (47 点)

高専で学んだ内容では明らかに足りない。東工大の化学の教科書をメルカリで入手し、試験の前日と当日に読んだ(読もうとした)。

  1. 周期表の穴埋めがあって、元素の性質とか電子配置とかの話をしている。
  2. 異性体とか錯体とか酸化数とかの話をしている。
  3. 量子化学。エネルギーの期待値は、とか、エネルギー準位が、とか。
  4. ヘスの法則とか、生成エンタルピーとか。
  5. 構造式が書いてある。異性体が、とか、SN1 反応が、とか、ニトロ化が、とか。
  6. 構造式がたくさん書いてある。加水分解とか、反応の生成物とか、反応条件とか。

問題用紙は A4 で 6 ページ。 草稿用紙は存在しないが、問題用紙の裏など 7 ページの余白がある。 解答用紙は B4 で 1 問 1 ページ。

さっぱりわからない。 問題が読めないので、上で述べている問題の概要も恐らくマトモではない。 自信があるのは周期表の穴埋めだけで、なんとなくわかる気がしたのが追加で3問ぐらい。

90 分中 30 分 ぐらいで考えることがなくなってしまった。 勘で埋めた箇所が 50% ぐらいで、40% は何も書いていない。

これで 47 点取れたのはかなりびっくり。

英語 (84 点)

特に対策はしていない。

  1. A. Hope Jahren, Lab Girl: A Story of Trees, Science and Love. London: Fleet, 2017: 84-92 の読解と部分和訳・英訳(整序)
  2. Sheena Iyengar, The Art of Choosing, New York: Twelve, 2011: 200-203 の読解と部分和訳・英訳(整序)

問題用紙は A4 で 13 ページ。 解答用紙は B4 で 1 問 1 ページ。問題ごとに解答欄が設定されている。

90 分中 80 分でとりあえず解答を終了したが、長文読解なのでずっと見直しをしていた。

面接

面接は系ごとに行う。数理・計算科学系の出願者は 4 人、受験者は 3 人だった。 ジャケット・ネクタイなしのスーツで(これをスーツと呼んでいいか知らない)行った。他の受験者の服装は忘れたが、少なくともスーツだったと思う。

待合室での電子機器の使用は制限されなかった。 系や年度によって変わっているようなので、本や面接対策メモでも持っておくとよいだろう。

試験官は 3 人で、3 人ともそれなりに質問してきた。 何を言ってもその場で深掘りされるため、けっこう怖かった。 (合格のサインと言われがちな)併願校・筆記試験の出来に関する質問はなかった。

面接内容は系や年度や試験結果によって変わりそうなので、あまり参考にはならないと思う。

おわりに

質問などあれば @cu_nit_ac@cunitac などにどうぞ